忘られぬ一夜の夢の報いかな 眠れぬ長夜を千度重ぬは
照滴068
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忘られぬ一夜の夢の報いかな 眠れぬ長夜を千度重ぬは 形式
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要点
忘れられぬ夢のような出来事のため、眠れぬ長夜が続く。 現代語訳
忘れられぬ一夜の夢のような出来事の報いか、眠れぬ長い夜を幾度も重ねる。 注釈
一夜と千度が対句
解説
深掘り_嵯峨
過去の愛執がもたらす現在への苦悩を詠んだ歌です。「忘られぬ一夜の夢」という一瞬の幸福(愛の成就、あるいは罪)が、「眠れぬ長夜を千度重ぬ」という永続的な苦痛となって「報い」として返ってきていると捉えています。愛の業(ごう)の重さと、時間による苦しみの増幅を表現しています。